美的好奇心

第5回 美容医療について

皆様、こんにちは。今回は美容医療についてお話します。
お肌にハリを出したい!若返りたい!という願いは、多かれ少なかれ皆様がもたれているお気持ちだと思います。

そのような美容医療には従来大きく分けて 3 つの方法がありました。

 

「手術」

一つ目は「手術」。これは単純に伸びた皮膚や、筋膜を縮めるという方法です。単純明快ですが術者の
センスと患者さんの希望がきれいに合致しないと満足する結果は得られません。術後に腫れたり内出血があったりして人によってはつらいものですが、手術によって不自然になるとも限らず目の周りなどはレーザー治療よりも手術が最もきれいに若返る方法だったりします。

 

「レーザー治療」

二つ目は「レーザー治療」。レーザー治療と書きましたが、一般的に機械を使った治療の事を指します。
レーザー( LASER )とは Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation の頭文字であり 1 種類の光のエネルギーを高めたものです。美容で使う多くの機械が当初レーザー治療であったためそれが日本ではなんとなく機械治療の総称となりました。実際は IPL (光治療) RF (ラジオ波)などを使った機械も二つ目に含んで考えます。これらの治療は真皮に高い温度を伝えることにより真皮層にある線維芽細胞(コラーゲンを生成する細胞)を刺激し肌のコラーゲン量を増やそうとする治療です。腫れなどのダウンタイムがない治療がほとんどであり気軽に試すことのできる美容医療です。現在、美容医療を受ける大多数の方がこの方法を選択されています。

 

「注入、注射治療」

三つ目は「注入、注射療法」。これはヒアルロン酸やコラーゲン製剤の注入、ボトックスなどの注射療法を指します。ヒアルロン酸やコラーゲンは何もしていないときにある、つまり表情を出していないときに存在するほうれい線やくまなどのピンポイントの治療に効果的です。目尻や眉間などの表情によってできるしわにはボトックスが唯一有効な手段といえます。このような表情ジワには手術やレーザー治療は功を奏しません。

 

「再生医療」

そして、今後第四の治療法として出てくるだろうものが「再生医療」です。これには自己の細胞を採取しコラーゲンを培養させて注射する方法や、自己の血液を採取し血小板を分離し注射する方法などが現在でも始められています。しかしながらまだ、需要と供給のバランスがとれていないために将来達成されるであろう効果にはまだ到底達していないように感じます。再生医療は美容にとどまらずすべての医療の今後の進む方向であるでしょうから僕たちも研究を進めていかなければなりません。現時点ではクリニックで自信を持って供給できる再生医療システムは日本にはまだないと思います。

ちょっと難しい話になってしまいましたがお分かりいただけたでしょうか?
さて、一般的に言って形成外科医が目指す理想の顔はどのような顔かご存知ですか?
一つ目の手術の目標の顔貌にも関係してきます・・・・・・・・・・・

実は真上を向いて寝て鏡を見た顔。これが理想とされているのです。皆様も試してみてください!