美的好奇心

第11回 夏の終わりの不調肌って、なぜ起こるの? Part 2

前号より続き・・・    <  前回内容はこちら  > 

 

M子:では、私の不調肌を改善するためにはまず何をしたら良いですか?

 

先生:今回のM子さんの不調肌は

『紫外線のダメージを受けたことから生じたターンオーバーの乱れ、それに伴う肌トラブル』

と考えられます。

もともと健康な肌には、ほこりや細菌など異物の侵入を防ぐ、紫外線の刺激から守るなどの外的ダメージからバリアする力とともに、体内の水分等が外部に蒸散されるのを防ぐバリア機能があります。      

現在のM子さんの肌はバリア力が衰えたダメージ肌ですので、バリア力を高めることで乾燥をはじめとする肌トラブルは回避できます。

ではバリア力を高める為には何が必要なのか・・・、それは「肌のセラミドの生成を促す」ことです。

角質層は、細胞間脂質により水分や物質を遮断するバリアの働きをしています。

その細胞間脂質に含まれるセラミドを増やすことでバリア機能が高まり、肌ダメージを防ぎます。

またターンオーバーの周期を正常化することにより、肌は健全な状態に回復するのです。

先ほどのM子さんのお肌診断を振り返ってみても・・・・、

 

●肌が乾燥気味で硬い。

→ ダメージによるバリア低下により水分不足+肌のターンオーバーの遅れによる角質肥厚により、硬くてかさつく肌状態が見受けられます。

 

●毛穴が開いている

→ ターンオーバーの遅れによる角質肥厚で、毛穴が開いたように見えたり、肌が乾燥していることで細胞がしぼみ、毛穴が目立つこともあります。

 

●かさつきも気になるが、Tゾーンに皮脂が多くみられる。

→ 乾燥が激しくなると、皮脂が過剰にでて肌を守ります。

ここでひとつタメになるお話をしましょう。だまされたと思ってすぐ試してみてくださいね!とても簡単なことです、Tゾーンの皮脂が気になったら、いつも以上にしっかりと保湿する、つまり乾燥を防ぐことです。このような混合肌の方は乾燥対策をしっかりすることでかさつきが治まるだけではなく、肌のテカリも気にならなくなります。テカリ対策には保湿が必要なんて、普通は考えませんよね。

 

●目元に小じわが発生。

→ 小じわは乾燥が大きな要因です。しっかりと肌の水分を保持、油分で蓋をすることにより小じわは軽減します。

 

●小さなニキビが出来ている。

→ 女性の場合内的要因と外的要因があるため、いちがいには言えませんが、乾燥による過剰な皮脂分泌が関与していたり、大量の紫外線を浴びることで活性酸素が発生、それにより皮脂が酸化されるなどの原因が考えられます。

なおM子さんのように、ターンオーバーの乱れにより角質肥厚となり、不要な角質が毛穴につまりニキビが生じる場合も多いようです。

 

 

M子さんの不調肌の原因をしっかり追究できたところで、

 

 

今号のアドバイス

 

①ダメージを受けた肌には、しっかりと水分を与え、保湿を心がけましょう。

 

②保湿対策には、角質のセラミドを増やす効果のある「ビタミンC誘導体」の化粧品が有効的です。セラミドを増やすことで、肌の多様なトラブルを回避できます。

 

③ 肌の新陳代謝を高める「ビタミンA(レチノール)」が配合された化粧品を上手に取り入れることもおすすめです。

 

④ 不要な角質には肌に負担をかけないマッサージやパックなどで肌の柔軟ケアを、またピーリングアイテムなどを用いて取り除く事も効果的です。

 

⑤そして肌トラブルの原因となる活性酸素除去に優れた抗酸化化粧品も、必ず忘れずに使用しましょう。

 

 

M子:先生、色々ありがとうございました。

早速今夜から、「だまされたと思って」いつも以上に保湿ケアを心がけてみます。(笑)

そして気になるテカテカ肌とはさよならして、美肌で秋を過ごしたいと思います。

 

先生:頑張って下さいね。次回を楽しみにしています。

 

 

M子:今日はありがとうございました。