美的好奇心

第12回 気になるシミについて

A子

先生お久しぶりです。

今日は宜しくお願いします。

 

先生

A子さん、久しぶりですね。

お元気でしたか?

あれっ、少し日に焼けましたか?

 

A子

やっぱり!わかりますよね・・、ショックです~。

今年は紫外線が強く感じられたので、毎日紫外線対策には気をつけていましたが、7月初旬にでかけた海でうっかり日焼けしてしまい、まだ戻らないのです。

そのせいか、いままでなかったシミが最近少し気になって・・・。

我が家は母親も胸元のシミや顔にあるシミを気にしていますし、姉も歳をとってからシミが出来てきたようで、つい先日も「30代のころはなかったのに・・・」と鏡をみて嘆いていました。

先生、シミが出来やすい体質ってあるのでしょうか?

 

先生

それはありますね。日本人のスキンタイプは大きく分けて3タイプと考えられています。

この図を見て下さい。

A子さんは日焼けした直後、赤くなりましたか?

 

 

A子

 はい、日焼け直後、肌が熱を持って少し赤くなりました。 

 

 

先生

そうしますと、A子さんは②番のスキンタイプに分類されますので、

一般的にこのタイプの人はやや日焼けしやすい=ややシミができやすいタイプと

考えて良いと思います。

ただ、シミと言っても様々なタイプがあるのをご存知ですか?ですので、スキンタイプ別に、

治療方法を選ぶことがとても重要になります。

そこで、まずはシミの種類別に簡単にまとめてみますね。

 

1、老人性色素斑(日光性色素斑)

・・・光老化から生じる、一般的によくみられるシミ。25歳くらいから注意が必要。若い時の日焼けにより悪化することもある。

<シミの特徴> 頬やこめかみに出るシミ。

 

2、日光性花弁状色素斑

・・・強い日焼けが原因で生じるシミ。紫外線の影響でメラニン色素が作られることが原因。

<シミの特徴> 肩や背中、胸元に生じる1ミリ~3ミリくらいの多数のシミ。 

 

3、炎症後色素沈着

・・・日焼け・かぶれ・ニキビ跡の炎症や、肌を強くこすることが原因で色素沈着を起こす。

<シミの特徴>ターンオーバーにより消えていく場合もある。

 

4、肝斑

・・・紫外線もひとつの要因として考えられるが、女性ホルモンとの関係が深いとされている。

<シミの特徴>主に30代~50代の女性に見られ、頬にかけて左右対称に生じる褐色シミ。

 

などがあります。

シミでお悩みの方は、クリニックでも一年を通して多くいらっしゃいます。

 

 

A子

ところで先生、私のシミはどのタイプでしょうか?

 

先生

A子さんは、日焼け後の炎症による色素沈着によるシミですね。

シミの種類によっては、レーザー治療や光治療が適している場合もありますが、A子さんのシミは色素沈着により生じているものと考えますので、上記の治療ではさらに色素沈着を起こしてしまう可能性が考えられます。

そこでまずは、これ以上シミが生じないように紫外線対策を行い、紫外線から肌を守りましょう。そして肌のターンオーバーを促すようにしっかりとしたお手入れを心がけて下さい。正常なターンオーバーにより、古い角質とともにほとんどのシミははがれ落ちます。

※真皮層に入り込んだシミはターンオーバーでは消えないと考えられます。

又肌のバランスを整え、ターンオーバーを正常化させることが大切なポイントになりますので、暑いからといって手を抜かず夏でもしっかりと保湿を心がけましょう。

そして日々のお手入れには、ビタミンCが配合された化粧品を取り入れ、今日処方しますトレチノインとハイドロキノンを併用した美白剤もお手入れに加えてくださいね。

 

A子

先生、私の母は胸元にある多数のシミがあるのですが日光性花弁状色素斑と考えてよいですか?このシミの場合はどのような治療が適切なのでしょうか?

 

先生

まずは一度受診を受けて頂きたいですね。

今回A子さんには美白剤を処方しましたが、美白剤では対応できないシミもありますので、その場合はクリニックの治療が必要と考えられます。

まずはシミの種類を見極め、そのシミにあった治療法を受けることで、シミへの悩みは確実に減少します。

お母さまにもそうお伝えください。

それではA子さん、お大事に。

 

A子

はい、今日もありがとうございました!