美的好奇心

第7回 脱毛について

皆様、こんにちは。 今回は脱毛のことについてお話しようと思います。

 

【毛周期のサイクル】

まず、毛には毛周期というものがあります。
毛が生えている「成長期」⇒抜けかけている「退行期」⇒抜けている「休止期」 ⇒「成長期」とサイクルを繰り返します。
場所にもよりますが休止期の毛穴は結構多く、実際は全体の毛穴の3から4割程度しか生えていないこともあります。

 

【脱毛の種類】

脱毛の施術には数種類があります。それぞれについてご説明しますね。

 

■ エステなどで行なうワックス脱毛

これはブラジルなどでポピュラーなことから、ブラジリアン脱毛と呼ばれたりします。
ワックスで生えている毛を引っ剥がしてしまうことです。メリットは安価なこと、一気に広範囲の脱毛が 可能なことです。また永久脱毛の効果はないので、また生やしたい場合には 最適です。眉毛など流行があったりする場合には、部分ワックス脱毛が人気です。
当然成長期、退行期の毛しか抜くことが出来ません。デメリットはワックス状の液体自体がアレルゲンになったり、剥がすという外力が皮膚を荒れさせてしまったりする可能性があるということです。

 

■ IPL脱毛、レーザー脱毛

実はこれは医療機関でしか出来ません。エステなどで宣伝があることもありますが実際は微妙なところです。とはいってもレーザーもさまざまで、家庭用のレーザー脱毛機なんてものも
ありますから違法とはいえませんが。。。現時点において効果が広く認められている 脱毛機械は医療機関でしか施術出来ないのは事実です。
いままで、レーザー脱毛の方がIPL脱毛(光脱毛)より強い効果を出すことができましたが現在では、IPL脱毛も進歩しており効果はレーザー脱毛機とそれほど差はないようです。
さて、これらの機械は単純に黒に反応し、黒いものを焼く機械です。つまり白い毛(白髪)には反応しません。同じように休止期と退行期の毛(退行期の場合、毛根部分には既に毛がなかったりするため。)も反応しません。
クリニックで何回か施術が必要なのは、毛が生えていない毛穴が多数あるからなのです。
このような理由からデメリットとして日焼けしている人には適していないことがあげられます。
日焼けしている場合、毛根より上層の表在メラニンにレーザーが吸収されてしまい効果が出にくいばかりか場合によってはヤケドしてしまいます。またあまりに細い毛には反応しずらいということも挙げられます。ただ、私達のクリニックでは産毛にも反応する(うなじなどに最適)機械もあり、医療機関は研究を重ねています。

 

■ 針脱毛

最近ではあまり行われていませんが、毛穴1個1個に脱毛針という細い針を挿入し、毛根を焼いてしまうというものです。メリットは毛周期に関係なくすべての毛穴に行なうため、に効果が非常に高いことが挙げられます。また黒に反応するわけではないために、白髪でも問題ありません。どうしても抜けきらない白髪のひげなどには唯一の方法です。

デメリットは痛いこと、時間がかかる(施術自体が1本1本のため)こと、結果が施術者の技術に大きく左右されること、コストが高いということがあげられます。

 

■ 自己処理

自己処理をする場合は、よく切れる剃刀や専用の機械で「剃る」ことをお勧めします。よく切れないと埋入といって、剃った毛が入り込んでしまうことがあるので要注意です!

剃る場合、毛根が抜けることもなくレーザー脱毛をしてみようということになっても、問題なく施術を受けることが出来ます。(実際、クリニックでのレーザー脱毛の前処置で毛はすべて剃ります。生やしてきてくださいね!というクリニックさんもありますが生えている部分を確認するためだけです。私達のクリニックでは剃ってもらってもOKです。

わき毛を生やしたまま社会生活をおくるほうが酷ですよね。笑。)でも抜いちゃだめです。前述の通り、レーザー脱毛は黒に反応するので抜いてしまうと黒い部分がなくなり反応しなくなってしまいます。

そして抜くことのデメリットがもうひとつ。それは色素沈着することです。抜く場合、ちょっと痛いですよね。これはそこに若干傷が出来るということを意味しています。すると少なくない割合で炎症性色素沈着が発生します。ワキの毛を抜いていたら脇が黒ずんだりします。これが色素沈着です。男性でひげを抜いている場合にも起きることがあります。このような理由から抜くことはお勧めしません。

また脱毛クリームというものもあります。これは外に出ている毛を溶かしてしまうものです。
ケミカルな物ですのでアレルギーや肌荒れに要注意です。もし行なうのであれば少量から試してみることをお勧めします。